エンジンに吸い込まれる“龍” 雨の日はチャンス!!
2011年 12月 09日
昨日は「機体の豆知識~エンジンから」題してファンブレードの話題を提供してくれていた。
旅客機のジェットエンジンには吸い込み事故を防ぐために、
「ハザードエリア」が設定されているそうだ。記事はこちら。
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確かにエンジンの吸引力は恐ろしく強力だ。
この写真は羽田空港に到着したばかりのB767のエンジンに竜巻が吸い込まれる様子。
停止寸前なのでエンジンはほとんどアイドリングに近い低出力なのだろうが、
地上の水たまりから竜巻のような渦を見せながら空気が吸い込まれていく様子が分かる。
まるで、のたうつ龍のようだ。
実は、このエンジンに吸い込まれる龍の姿は、離陸前の機内からも目にすることができる。
ポン、ポン、ポン、ポン、と4チャイムの合図とともに
「離陸します、シートベルトをもう一度お確かめください」とアナウンスが入る。
直後にはエンジン音が高くなり、加速により体がシートに押し付けられ「さあ、離陸!」。
その時、エンジンに吸い込まれる莫大な空気がつくり出す渦巻き、竜巻を見ることができる。
大量の空気がかき集められて急激に圧縮されエンジンファンに入っていく際に、
水蒸気が飽和し瞬間的に霧状になり白い渦が龍のように見えるのだ。
雨で滑走路が濡れている日や、湿度の高い梅雨時などがチャンス。
エンジンの前部・ファンが見える窓際席に座ったなら、
離陸前はじっとエンジンと地面の間を見ているといい。
運が良ければ“龍”を見ることができるかもしれない。
写真は2010年2月17日、羽田空港にて