高度1万メートルを飛ぶジェット旅客機のスピードは、風によって大きな影響を受ける。
沖縄でも雪が降るなど、超弩級の寒波が到来した1月25日の早朝、東西へ飛ぶキャセイパシフィック航空のB777-300ERで比較してみた。
▲サンフランシスコ(SFO)から香港(HKG)に向かうCX893は時速675kmで飛行しているが、、、
▲香港(HKG)から北米ロサンゼルス(LAX)へ向かうCX880は時速1250km!
その差はなんと575km。追い風と向かい風、フォローとアゲインストでこれだけの差が出るのだ! 単純計算すると287.5km、時速300km近い偏西風・ジェット気流の影響を受けている。実際、西へ向かう飛行機は時間もかかるし、燃料も余分に必要となる。例えば、ANAの直距離便・成田〜ムンバイ路線は、冬期のムンバイ行きだけが途中で燃料不足となるために給油のための着陸(テクニカルランディング)が必要となる。直行したいのだけど、風のせいでたどり着けないというわけだ。
偏西風の強まる冬場、「西へ向かう飛行機がゆっくり飛んでいるなぁ」と思うことがあるが、それは気のせいではない。ほんとうにスピードが遅いのだ。そんな時は、「頑張れっ!」とココロの中で応援してあげよう! アゲインストの風を受けながら必死で飛んでいるのだから(^^)/
寒いのはもう堪忍してほしいけれど、、、
日本の空を、楽しもう!