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Air Born Japan 日本の空を、楽しもう!

フリーランスクリエイター 井村幸治のブログ。飛行機に乗ること、飛行機を見ること、空港を楽しむこと、空をながめること、虹色の空を追いかけることが大好き。日本の空を、一緒に楽しみませんか?


by airbornjapan

こんな飛行機雲初めて! ボンバルディアDHC8ーQ400のプロペラベイパー!

飛行機雲はジェット機がつくりだすもの。そう思っていない?
でも、それは間違い!  今朝、プロペラ機がつくり出す飛行機雲をみつけてしまった!

彩雲を狙っていると聞こえてきた、ターボプロップエンジン独特の音。伊丹空港から東北方面へ向かって上昇するANAのボンバルディアDHC8ーQ400だ。2つのエンジンにそれぞれ6枚のプロペラを装着したカナダ・Bombardier社製のターボプロップ機で、「ボンちゃん」とか「ボンQ」という愛称で呼ばれることも。

(ターボプロップエンジンとは、ガスタービンでプロペラを駆動するエンジンのこと。クルマのようにシリンダー内でピストンを動かすレシプロエンジンとは構造が違う)

ちょうど見え始めていた虹色に輝く雲・彩雲をバックにボンちゃんのシルエットを入れよう、、、と思っていると白い雲が見えてきた!
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おおーっ! なんじゃこりゃ!!
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みるみる伸びる「飛行機雲」。
ボンちゃんが飛行機雲をつくるなんて初めて見る!  ちょうど彩雲の虹色の輝く空にかかると、飛行機雲も色づいている。「すごいよ、ボンちゃん。やればできるやん!!」

虹色の雲を引く姿をみると、ロケットエンジンでもついているのかと思ってしまうが、実際は座席は2列×2列、74人乗りのスリムな機体。プロペラの角度を変えることで、“逆噴射”もできる可変ピッチ6枚プロペラが特徴の、エコで低騒音の楽しい飛行機だ。
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ボンちゃんがつくり出した飛行機雲は、このプロペラが鍵を握っていそうだぞ。。。




実は、飛行機雲には2つのタイプがある。(以下ウィキペディアより引用)
①エンジン排気によるもの
エンジンの排気により空気中の水分が増加し、飽和水蒸気量にまで達する場合があり、それが凝縮し水滴、氷になり雲となる。航空機の燃料として、レシプロエンジンの場合はガソリン、ジェットエンジンの場合は灯油をベースとしたケロシンが使われる。いずれも主な成分は炭化水素であり、炭素は燃えて二酸化炭素になり、水素は水となり、水蒸気として放出される。もともと大気中に存在する水分と合わさり、大気中の微粒子等を核として水滴が成長、さらに高々度の低温の下で氷結して飛行機雲となる。このため、中緯度地域では5000m~13000mの高度に存在していることが多い。

②翼まわりの低圧部によるもの
揚力が生じている飛行機の翼上面では気圧が低くなっている。このとき大気は断熱膨張によって温度が下がっているため大気中の水蒸気が凝縮して水滴となり、飛行機雲として観察される。特に翼端付近では翼下面と上面の気圧差から翼端渦と呼ばれる渦が生じており、中心付近の低圧部で雲が生じやすい。ドッグトゥース(翼の切り欠き部)や、LEX(胴体と接するあたりの翼前縁部が延長されたもの)といったところに生ずる渦によっても生成されることがある。

エンジン排気によるものは、2本のレールのような雲をつくりだすもので高い空でしか見られない。「飛行機」と思うのはほとんどが①のタイプだろう。一方、②は「ベイパー」とも呼ばれ、雨の空港などでも見られることがあり、気象条件によっては高空でも発生する。ベイパー(Vapour、Vapor)とは「水蒸気」といった意味がある。


今朝のBombardierがつくり出した虹色の飛行機雲はエンジン排気ではない。
高速回転するプロペラの先端から円弧状に発生する「プロペラベイパー」と呼ばれるものだ。


写真を拡大すると、プロペラ先端から雲が湧き出している様子がわかる。
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「プロペラベイパー」は雨模様で空気中の水蒸気が多い日に、空港でも見ることができる。写真は伊丹空港で撮影したもの。プロペラ先端から渦巻き状に雲が発生している。
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今朝のボンちゃんの飛行機雲は、上空で雲が沸き立つような水蒸気が多いゾーンを掻き分けてて上昇する際に、プロペラベイパーの雲ができ、それが核となって瞬間的に広がった“飛行機雲”現象だったのだろう。数秒後、雲を抜けるとベイパーは発生しなくなっていた。。。


彩雲の中を、虹色のプロペラベイパーをたなびいて上昇するボンちゃん。
「プロペラ機でもやればできるよ!」って言ってるようだ。
奇跡のような素敵なシーンをみせてもらったよ、ありがとう!

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何気ない空でも、次の瞬間には奇跡が起こるかもしれない。これだから虹色ハンターはやめられない♬
日本の空を、楽しもう!

by airbornjapan | 2017-11-30 17:53 | 飛行機雲