Facebookの「ANA All Nippon Airways」に投稿されていた新聞記事。ホロッとくる話だったので、引用させていただいた。
半世紀以上も連れ添った妻に先立たれた、横浜市の知人男性からこんな話を聞いた。男性は葬儀を終えた後、故郷である佐賀県唐津市の寺に納骨するため、羽田空港から空路、九州へと向かった。
遺骨を機内に持ち込めることは知っていた。でも入れたバッグがかなり大きく、念のため搭乗手続きの際に中身を伝えた。機内に乗り込み、上の棚にバッグを入れて席に着くと、客室乗務員がやって来てこう言った。「隣の席を空けております。お連れ様はどちらですか?」
搭乗手続きで言ったことが機内に伝わっていたのだ。男性が「ああ、上の棚です」と説明すると、乗務員はバッグごと下ろしてシートベルトを締めてくれた。飛行中には「お連れ様の分です」と飲み物も出してくれたという。
「最後に2人でいい“旅行”ができた」と男性。その表情を見ていたら、こちらも温かい気持ちになった。
(鎌田浩二) =2017/07/13付 西日本新聞朝刊=
エアラインの名称は書かれていないので、ANAなのかJALなのかわからないけれど、こういったホスピタリティをもっているのは、日本のエアラインだけなのかも知れないね。
思い出したのが、もっともっと心がホンワカするお話が詰まった一冊の本。
元ANAのキャビンアテンダントをされていた三枝理枝子さんが書かれた
「空の上で本当にあった心温まる物語」(あさ出版)
CAさんじゃなくても、ANAじゃなくても、こんな心配りがしてもらえたら感動するな、自分もそんな心配りができる人間になりたいな、と思わせてくれるストーリーが33話入っている良著。新聞の記事にホロッとした方は、ぜひAmazonでポチしてみて(^^)
何百、何千もの飛行機が毎日飛び交っている日本の空。
そのひとつひとつで、いろんな人の思いが交差している。
自分にも思い出がある。
義父の危篤の知らせを受けて急遽出張先の東京から、羽田〜関西空港の最終便に飛び乗った時のこと。機内では連絡が取れず、ひたすら祈るだけしかできない。到着ゲートで携帯の電源を入れ電話をしたが…間に合わなかった。ロビーでしばらく立てずにいたな。思い出したら、泣けてきた。
バカンスでワクワクした気持ちで乗る飛行機、
仕事のことをあれこれ考えながら乗る出張の飛行機、
大切な人のもとへ駆けつけるためにすがるようにして乗る飛行機、
いろんな気持ちを抱えた人が乗っているんだよね。
そんな人たちの気持ちを推しはかり、精一杯支えようと、そして楽しませようと心遣いをしてくれるCAさん。
この本を読むと、心が温かくなってきたよ。
心の中でも、日本の空を楽しめる!
梅雨明けの空、入道雲が威張っているよ。