この夏、夕焼けがとても美しい。
酷暑の影響で圧倒的に晴れが多く、南からの水蒸気が大量に流れ込んでいるからだろう。
日没直前、西へ向かう2本の飛行機雲も紅く染まっている。
水蒸気の量、風の吹き方、雲の出方によって夕焼け空は様々な表情に。
定点観測をしてみると、違いがよくわかる。大阪府吹田市・マンションの共用廊下から定点観測した夕焼け空をご覧あれ。
太陽が沈みマジックアワーのひととき。ふわりと浮かんだ雲はシルエットに。日没少し前。上空の風によって飛行機雲がねじれてらせん状に。。。この日は大阪の空に龍が出現した。真っ赤に染まったマジックアワー。積乱雲の名残を通った光が光芒をつくりだす。オレンジ色? あかね色?積乱雲の向こうに太陽が沈んだ日。迷走台風の通過後、珍しい東風が吹く夕暮れ。太陽は沈んだが、上空の雲を黄金色に染めるゴージャスな夕暮れ。
空気はカラカラ、一片の雲もない日没。
これは背中から朝日を浴びた景色。2本の塔は千里中央のタワーマンションだ。手前の集合住宅(市営住宅)は間もなく取り壊しが始まる。しばらくすると分譲マンションへと生まれ変わるようだ。夕陽を定点観測することはできなくなるかもしれない。
夕焼けが見られる日、見られない日があるのは空気中の水蒸気量の違いによる。大量の水蒸気や雲、氷の粒などが浮かんでいると、太陽の光は波長の短い青色光が散乱され、波長の長い赤色は散乱されずに目に届く。さらに上空に広がる雲を下から照らすことで、雲が赤く輝く夕焼けになる。
みなさんも、自分なりの定点観測地を決めて、空を眺める時間をつくってみるといい。赤、オレンジ、紅、茜、ピンク、パープル、群青、黄金色。そして飛行機雲に、龍の雲。同じ場所とは思えない様々な表情を見せつける空。「今夜の晩ご飯は何にしようかな?」って迷いから、「生きていくのもしんどいな」なんて心の澱まで、いろんな悩みも薄れていくと思うよ。
日本の空を、楽しもう!